December 6, 2011
interview with TIOVITA1

 

2011年10月28日、自主レーベル”TIOREC”から2枚目となる12インチ”TAIYOSINN BRAZIL”をリリースしたKABAO+BAUBAUによる内弁慶&内向的音楽ユニット”TIOVITA1”(チオヴィタワン)11月5日幡ヶ谷FORESTLIMITと渋谷32016にてライブスペース、バー、それぞれ異なった空間で前編後編と分けてリリースパーティーを開催。2nd EPリリース後、初となるインタビューをFORESTLIMITで録音されたライブ音源を聴きながらTIOVITA1の両氏にお話を伺った。ライブ音源と合わせてどうぞ。

・ライブ中でのお二人の役割について教えてください。

KABAO(以下K)この時はほぼ共同作業です。曲作っているときと同じテンションで、同じPCをいじりたくなった方がいじっています。

BAUBAU(以下B) 制作ではPC主体です。

・ライブ音源聴かせていただいたのですが、このセットは2ndEP収録曲の素材を再構築したものですか?

K&B : 笑。

K : 実は使っていません。

B : 使わなかったですね。

K : 以前のライブセットやEPで使用した素材を試みたのですが、現在ボクらが求めている音とはまた違っていたので、消去法でいったら以前の素材は一つも残らなかったです(笑)

・それが今回のライブセットになったと。

K : 最初は、この世界観の中にどうにかレコードに入っている曲を落とし込めると信じていたのですが、結果落とし込めなかったので、言ってしまえば、サブキャラ達を残してメインを抜いて作ったっていう。本当はリリパなんで一つぐらいはあった方がいいかなと思ったのですが。

B : 今回もそうですけど、ライブは「期待だけさせて何もなかったじゃん」と言われることも多く。。。(笑)

・具体的にはどのように進められたのですか?

K : このライブセットがほぼ完成までいったのがライブ1週間前位ですね。ただ、お互いに一切妥協なしと決めてやった結果、上音はほとんど変わらないのですが、ビートが何故かダブステップになっていて(笑)「あぁそうか、チオビタ1がやりたかったのはダブステップだったんだね〜、だからライブとか今まで反応悪かったんだよー」とかスゴイ盛り上がって(笑)でも次の日には「やっぱ違げーよ」ってなってダブステップからここまで持ってたっていう経緯です(笑)

・自然にそういう要素が入ってきたのかもしれないですね。 

K : かもしれないですね。

B : ほとんど聞いたことがなかったのに、制作を進めていくうちにダブステップになってたっていう。。結果的にはTIOVITA1のやりたい方向とは違うなってことで、結構な方向転換することになりました。ライブ数日前に。

K : 今のシーン的にもダブステップとテクノの距離が近いように感じますし、これはこれで成立してたんじゃないかとも思うのですが、結果的にチオビタがやりたい事ではなかったっていう部分の判断です。

・チオビタの核になっている部分はやはりテクノだと思うのですが。

K : そうですね。でもテクノの捉え方は二人は、全く別物ですね。僕は一回テクノから離れた人間で、ちょうどBAUBAUが聴いてた時期に僕は一切聴いていませんでした。僕は2000年くらいまで聴いていて、BAUBAUがそこから聴いている感じですかね。明らかにテクノ史としてもその辺りからの変化もありましたし。なので捉え方も違いますね。元々の結成した時のテーマは、「いかに現代音楽をダンスのものと出来るか」でした。現代音楽というと、時間軸やダンスミュージックとの距離も含め、一個別の所に置いちゃう感じがあると思うんですけど、もっとタイムリーだったり日常的なものでいいんじゃないかなっという気はしていて。二人が普段聴いている音楽も別物というのも本当にそうで、僕は割とテクノよりもミニマリズムに特化した現代音楽などを聴いてます。バウバウは、ちゃんと今のテクノシーンをとらえつつ、自分の好きなものを聴いています。なので、シーンを全く知らない現代音楽/環境音楽好きが、一つの場所に落とす方法を教えてくれたっというか。それがチオビタの核になるのでしょうか。

・その一つの場所というのは?

K&B : テクノ、ダンスっていう場所です。

K : そう考えるとやっぱり今回のライブセットはそれが出来たんじゃないかと。今まではやりたい事をやろうとしてもやりたくない事までついてきたので。色んなパーティーに行ったりして、結果、音の選択がスマートにいきました。ボクらの場合、現場を共有している時間が音に反映されるので、それがなくなったら多分終わりだと思う。パーティー体験の強さを身にしみています。

2011.11.05(SAT) @ FORESTLIMIT 17:00~22:00

「TAIYOSINN BRAZIL」RELEASE PARTY 前編

LIVE : 9dw, INNER SCIENCE, TIOVITA1

DJ : GNOME(TIOREC), tTy(OUTHOUSE), JYOTARO(BLACKSHEEP)

2011.11.05(SAT) @ 32016 24:00~

「TAIYOSINN BRAZIL」 RELEASE PARTY 後編

DJ : Makossa(Kilimanjaro), Suno(sTILLkid A.P./shower), pAradice(DUNE/△),

JIRO(IN THE HELL), Gnome(TIOREC), SPICY(TIOVITA1)

物販 : Herbmann(TIOVITA1), MxTxN

・お二人はレコード店のバイヤーをやられていたんですよね?

K : はい。そーいえば、あの頃僕はほとんど音楽も聴かずにスクラッチばっかやっていましたね(笑)四つ打ちでも擦りました(笑)

B : あれすげー良かったんだよ、実は。

K : そうだったんですか。

B : 僕が作っているbpm100ぐらいのトラックに、3分くらい休みなくひたすら擦り続けるという(笑)

K : そんな時期もありました(笑)

B : この話はいらないね(笑)

・KABAOさんは普段 どんなのを聴いているんですか?先ほど現代音楽とありましたが。

K : それ以外にもジャパレゲやポップスとかも好きです。

・自分たちがやっているようなものを聴いている訳ではないと。

K : 曲単位では、僕はあまり聴いてないです。BAUBAUの家に行くと色々教えてくれるので、その人のSoundCloudのライブとかミックスを聴いたりする感じですね。 ウォークマンとかではなくそういうセットを聴く時は家で聴いてます。逆に現代音楽は家では聴かないです。その辺はBAUBAUとの大きな違いですね。(BAUBAUは)ブレないです。車で聴いてる音楽も家で聴いてる音楽もそんなにブレないですね。

B : そうですね。ただ嫁と一緒に居る時だけは違うけどね。

K : あぁそうなの、何聴いてるの?

B : いいじゃん(笑)

 ・BAUBAUさんのそのブレないものとは何でしょうか?

B : テクノが軸になっているとは思いますが。あんまり意識はしてないですけど、新旧問わずずっと追いかけ続けてますし、テクノに散りばめられたビックリさせる為のアイディアの蓄積だったり、現場でこそ発揮される凄まじい鳴りみたいなものが今回のセットに確実に影響しています。

K : 二人とも今のツールっぽくなってしまっているテクノはやりたくないし、聴かないんじゃないかと。曲として成立しているっていうのはもちろん、ジャケット、センターレーベル、曲、出音とか全てで作品になっているという認識のものしか聴かないですね。じゃないと聴いていても納得行かないというか。

B : もう退屈すぎるよね。

K : で?って感じになっちゃいますよね。

・それでウンザリしたというのもある?

K : 正直今話を聞いて、そうなんだと思います。

B : 笑。

K : バイヤーやっていたからか分からないですけど、他のジャンルでも本当に詳しい人もいっぱいいたので、割とジャンル関係なく本当にカッコいい曲を知る事が出来るタイミングは多かったと思います。
ただ学べたのは、曲単位というよりは、根本的な音楽の楽しみ方を教えて頂いたという印象ですね。そのうちお店にいてもジャンル自体が鬱陶しくなってきてて。

B : それはホントそう思う。今はあまりにジャンルというものに捕らわれなく成ってきたが故に、すっかりジャンルの区別みたいなものを忘れちゃってて(笑)。

K : そうそう(笑)

B : だからジャズがかかっていても、「あれ、これってジャズなんだっけ?」とうのが分からなくなってきちゃったっていうのはあります。

K : そうそう、あります(笑)だから欲しい音源が見つかっても、どこに売っているのかが分からない(笑)

・お二人からお話を伺いながらライブ音源を聴いていると、聴こえ方が全然違ってきました。

K&B : あぁ、それは嬉しいです。

K : このライブセットが「何か変な事やってる」で終わるのは悔しいですね。変じゃないと思ってるし、これが「変」で終わってしまうと、この先何をやっていいのかが分からないです(笑)

B : 前に9dwのリミックスをやらせて頂いたと思うんですけど、あの時CDが初めてだったので、嬉しくて渋谷のタワーレコードに見に行ったら、コメントが色々書いてあったんですけど、Tiovita1のところだけ「麻薬的ナンバー」って書いてあって(笑)
他はバレアリックな~とか書いてあるので、せめて「中毒的」とか書いてもらえれば良かったのかなぁ〜と思っております。

・このライブセットを何かしらのフォーマットにしたいというのはありますか?

B : そうですね。2012年はアルバムを出せたらいいねという話はしていて、多分これが元になるんじゃ無いかという話をし始めているところです。

K : そうですね、出したいですね。

B : ライブ終わった後も何度も聞き返している唯一のライブセットで、まだまだ気になるところはあるんですけど、今後のTIOVITA1の方向性が見えた感じです。

K : 今も好きですね。これに関しては一つの30分の物語として大好きというか。

・ではこのライブセットの方がいまTIOVITA1の最新型なんですね?

K&B : そうです。

K : 僕らなりのダンスミュージックです。作ってる時、僕らこれで踊ってました(笑)
ライブセットの方が今のやりたい事が詰まってます。感覚だけで捉えず頭で考えてやる事が退屈になってきた。自分達的には今すごくやりたいテクノが出来たと思うし、毎回違うセットでやってみて今までライブで納得した事が一度もなかったので、このライブセットに関しては本当に色んな人に聴いてもらいたいです。

・ありがとうございます。最後に告知があればお願いしたいのですが、今後のライブ予定等ありますか?

K&B : ないです(笑)

ARTIST:TIOVITA1
TITLE:TAIYOSINN BRAZIL
LABEL:TIOREC
CAT :TR02
FORMAT:12
DATE :2011.10.28

衝撃のデビュー作『God Complex』からおよそ1年ぶりとなる、待望の2nd EPが到着。これがTiovita1の更なる進化形!

東京のアンダーグラウンドを中心に精力的にライヴ活動を実施、2010年にリリースされた9dwのリミックス・アルバム『RMX』に収録の”Tony - Tiovita’s Summer Panic Remix”が多方面で好評を得るなど着実に存在感を示している鬼才ユニット、Tiovita1。前作よりもフロアでの即効性にプライオリティーを置いたとみられる強力3トラックを収録。

2010年6月にリリースされた1stEP『God Complex』が全くの無名ながらも大ヒット、完売を記録。他とは一線を画する存在感を放つ2人のクリエイターによる1年ぶりの12インチは、前作にも増してDJユースかつフロアライクでありつつも、独自性をきっちり残したダンス・トラックを収録。13分を超える大作”Sun”(A1)は、冒頭から3分半ほどビートレスで進行した後で前作で見せたようなビートと無機質なウワ音の抜き差しによって徐々にビルド・アップ、後半に行けば行くほどディープな陶酔へと誘う魅惑のミニマル・テック・トラックに。BサイドにはOstgut Tonの辺りのベルリン最前線サウンドとリンクするかのような強靭さを感じさせるグルーヴを携えた”God”(B1)と、躍動する裏打ちビートとディストーションの効いたクールなベース・サンプルを軸に展開するミニマル・テック・トラック”BraziL”(B2)の計3曲を収録。アートワークはAorD、付属のミックスCDはOuthouse主宰のtTy、マスタリングは前回に続きInner Sciecnceが担当。グローバルな視点で東京のアンダーグラウンドから放たれる、非常に強力な12インチ・シングル。

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